I様邸は商店が軒並ぶ中心にあり、いかに住宅っぽさを和らげるかに重点を置きました。
テーマは「近未来風ジャパネスクモダン」です。
周囲に自然と調和するよう、かなり落ち着かせた雰囲気の仕上がりにしてみました。

外装
屋根はGL鋼板段葺き屋根です。
銀黒の落ち着いた色合いで、明るめな外観をしめしています。
外壁は火山灰を利用した左官塗り壁で、贅沢な仕上げ方法と言われる掻き落としを採用しました。
大通りに面する外壁は板壁で、下地の検討により、準防火地域での板張りを可能にしました。

内部の仕上げ
床はパイン無垢材に木材保護塗料で仕上げてあります。
時と共に落ち着いた色に変化して行きます。
壁は珪藻塗り壁で、５つの天然素材をブレンドした身体にやさしい珪藻土です。
天井は珪藻土が表面加工された自然系クロスで、珪藻土と同様に、夏は吸湿、冬は水分を放出し、乾燥を和らげる機能があり、消臭効果もあります。

ピアノ室
I様邸にはピアノ室があります。
楽譜を見ながらの演奏には、十分な明るさが必要でした。
照明と板壁が暖かい雰囲気をかもし出しています。
隣接する部屋の間仕切壁には、弊社で採用している断熱材「セルロースファイバー」を充填してあります。
断熱効果だけでなく、防音効果も魅力の一つです。

明かり取り
隣接する建物により、暗くなる恐れのあった階段を吹き抜けとし、窓を設けることで、ずいぶんと明るい空間が確保できました。
２階の天井は無垢板で、吹き抜け部分は斜め天井になっています。